ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜

疲れ果ててるようにも、
あきれ果ててるようにも
聞こえる……

小さいけど、けっこう
長いため息。



「あ、あの……、貢にぃ。

……怒ってる?」



恐る恐る、そう問いかけると。



貢にぃは黙ってあたしを見て――


もう一度、何かをふっ切る
ようにフゥッと大きく息を
吐いた後、静かな声で言った。



「……もういい。

どのみち一次会だけ顔を
出したらすぐ帰るつもり
だったからな」



「そ、そうなんだ……」