ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜

あたしは、まっすぐに目の
前に立った貢にぃを見上げて、


「貢にぃに会いに来たの。

どーしても、貢にぃと
クリスマスしたくて――
あたし……!」


「クリスマスって……。

お前、イヴは毎年おじさん
おばさんと――」


「パパ達にもちゃんと
言ってきたよ!

だから、心配かけてるわけ
じゃないから……」


「イヤ、そういう問題じゃ……」


そう言ったきり。


貢にぃはなんて言ったら
いいかわかんなくなった
のか、口元を抑えて
黙り込んじゃう。