ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜

「よかった……。

間に合った――…」



そこには、私服姿の
かなりの数の人がいる。



仕事を終えて、今から
全員で打ち上げ――まさに
そんなときだったに違いない。


ホントに、ギリギリセーフ。



「―――何しに来たんだ、
美紅??

ひとりなのか?」



さすがに驚きを隠せない
表情で、貢にぃが集団の
輪を外れて、小走りで
寄ってきた。



集団の方もまだざわついてる。


『なんだなんだ?』とか
『あれ誰っ!?』とか、
いろんな声が飛び交ってる
けど――今さらそんなの、
気にしてらんない。