ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜

「え?」


「昔々……

貢がまだ中ボーのガキん
ときから、あいつはよく
子守りを任されてたらしいな。


近所にちっさい子供が住んでて。

そこの親が二人とも
働いてたもんだから、よく
遊び相手をしてやってたらしい」



「――――!

そ、それって………!?」



思わずノドをついて出た声。


だけどそれは、爽介さんが
唇にあてた人差し指で
ふさがれちゃう。



「時々、子供が腹が
減ったーって大声で文句
言うもんだから――。

貢はそんなときは、
自分でも簡単に作れる
ホットケーキを焼いて
やったそうだ」