《うわっ!めちゃくちゃ美人じゃんか!!》

切れ長で優しげな二重の瞳、細くて形の整った鼻筋、小さな唇、肌は透き通るように白く、身体は華奢で、清楚な雰囲気が漂っていた。横から見ているからこそ、パーツ一つひとつの形の良さが際立って見えた。いわゆる正統派美少女というキャッチフレーズがよく似合う。

あまりの美しさに驚いた俺は、そのまま追い越しながら、恥ずかしい気持ちも忘れ、もう一度だけ振り返って見た。

《か、かわいすぎる!!》

前から見た彼女は、美しいだけじゃなかった。

《綺麗系?それともかわいい系!?どっちかわかんないや》

テレビに出てくるアイドルに全く興味を持たない俺が、まるでピストルで心臓を打ち抜かれたかのような強い衝撃を受けた。

《まるで、桜の花びらみたいだな…この美少女は》

素直にそう感じた。まだ咲き誇っていないはずの桜が、一瞬満開に咲いたように見えたのだ。桜の花は綺麗とかわいさを兼ね備えている。まさに彼女にぴったりだと思わずにはいられなかった。

《これほどの美少女って、存在するもんなんだな》

今日からはじまる高校生活には多少の不安はあったけど、こんな美少女が同じ高校にいると思うだけで、俺の心は舞い上がったんだ。