葵は俺の言葉にいきなり腹をかかえ笑い出す。


「あなたも犯罪者なのよ?あなたにどんなポリシーがあるかなんてわからないけど、私は警察に捕まらない最強の詐欺グループを作ろうって言っているのよ?」


俺はこいつがむかつく。こいつが男だったら、今すぐにでも殴ってやりたい。


俺には警察とか関係ない。俺が詐欺をやる理由は、法で裁けない犯罪者を裁き、法で守れない被害者を守りたい―――――それだけだ。



「わかった、じゃあ私と組むと約束してくれたら、あなたとやってあげる!」


風が強く吹いている――――俺と葵の周りの空気は冷たい空気が流れている。


「なにを?」

葵は頬を少し赤らめながら、静かにつぶやいた。


「あんた鈍いわねえ、あれよ…あ・れ!」