尽きない言葉


社員同士も仲良くしちゃいけない雰囲気らしい。
取り敢えず、すごく仲が悪いみたいだ。


「とも兄、ずっとニヤニヤしてて
 なんかキモ……
 …なんか、変だよ」


「ちょ、康太いま
 キモいって言おうとしたろ」


照れ隠しで話題を逸らそうとするけど、無理みたい。
さっきから柊が俺の脳内を支配してるんだ。


次の日、俺はレジに出ようとする柊の左腕を無意識に掴んでいた。


「……っ…びっくりしたぁ。
 どうかした?」


「あの、話しが…ある」


カタコトになる言葉。
柊はそれを笑ってくれたけど、俺は笑えなかった。