単調な機械音がして、アイスが棒状になって出て来た。
それをすかさずコーンで受け止める。
思ったよりも絞り出されるスピードが速くててこずったけど、なんとか完成。
「うわぁ。真瀬君上手」
え?これが?
って思ったけど、改めて柊の手の中にある溶け始めたバニラのソフトクリームと俺のを比べると、少しだけど、俺の方が上手いみたいだった。
「ソフト、作った事あるの?」
「んーん。初めて」
「すごっ。あたしなんて
一ヶ月以上作ってこれだよ」
「柊らしくていいよ」
「馬鹿にしてるぅー!」
お互いに作ったソフトを交換して食べながら柊からソフトの失敗作は食べていいって話しを聞いて、たまにわざと失敗しようかな、なんて思った。
ここでバイトを始めて早くも一週間ちょっと経っていた。
