「お前まじ危ないよ?
親父、私立にやる気ないから」
「……知ってるー」
まったく。
顔も運動も料理も完璧なんだからちょっと努力して勉強も完璧にしろよな。
なんてのはちょっとだけど、ひがみ混じり。
「そうだっ!!
とも兄が教えてよ!」
さっきまでうなだれてたのは誰だったのか。
今の康太は目がキラキラしてて、やる気が今までと違う。
でも、俺だって高校の勉強とかバイトだってあるし…
「……いーよ。教える。
その代わり、次のテストは
400点(500点満点)以上な」
「はぁー!?」
結局康太には甘い俺。
まぁ、勉強に関してはこれっぽっちも甘くする気なんかないけど。
「……………?
……っだぁーー!
意味わっかんねぇ」
「いいか、よく聞け。
んで、そろそろ理解して」
早速晩御飯を食べ終わってすぐに勉強開始。
これが思った以上に大変。
今は英語を勉強中。
だけど、同じことを4回繰り返して教えたにも関わらず、また間違う康太に5回めの説明をする。
