いや今のあたしにとって
晴とねねはどうでもいい。
東海林兄弟に興味津々なので。
「あの、基くん。
東海林一志とは仲良いの?」
「基でいいよ、別に。
喧嘩はするし普通の兄弟関係」
基だなんて呼べるわけない。
恥ずかしすぎるったらありゃしない。
そういえばあたしは
理系めがねくんの名前を知らなかったけど
彼はあたしの名前を知っていたらしい。
なんだか妙に嬉しいのは気のせいか。
…というより名前を知ってて当然か。
「じゃあ。東海林一志ってどんな人なの?」
「完璧なバカ」
「あたしもいつも赤点ばかりでバカだよ」
「っていうか兄貴は単細胞すぎ」
「単細胞ってなに」
「…やっぱなんでもない」
と一方的に理系めがねくんは
会話を終了させた。
なんでもないって言ったあとの手で
顔を覆いながらちょっぴり見せた笑顔。
初めて見た。
彼に東海林一志のこと、聞けば良いんだ。
