あたしに何をさせたいのだろう。 晴は何回も粘ってあたしに 行こうよ行こうよ、ともはや 駄々のようなものをこねる。 実をいうとあたしも学校一の不良男子と 言われる当の本人を見られる。 そう思えばちょっと楽しみ。 しょうがないような素振りを見せ、 晴の誘いを承諾しようとする。 「ほんと、顔見たらすぐ教室戻るよ」 「でも澪なら勢いで話しかけるでしょ」 「…それはあたしの気分次第」 半額で買ったパン2つを抱えながら 晴とそんな会話を繰り返し校内を ふらふらと練り歩いた。