「ねっむーい!!!ねむいねむいねむい!!」

「るっさい!!ぱーこ!!」

「だって眠いんだもん。昨日古本屋で一杯本買って、昨夜遅くまで読んじゃった♪」

「それ、なんてゆーか教えてあげよっか!自業自得!!!じごーじとくっ!!!」

だって、眠いもんはしょうがないじゃんね。
うとうとしちゃうもん。

「今日は新しいんだね、それ。」

「うん♪この前可愛い新作入っててね、やっと買えたんだけど、最近雨続いたからなかなか着れなかったんだ♪」

フードについてる、くま耳をいじりながら答えた。


私はぱーこ。
ぱーこってのはもちろんあだ名。写真好きそうなあだ名だけど、別に好きじゃない。
そういった由来でつけられたワケじゃなく、毎日毎日パーカばっか着てるから『ぱーこ』。
本名は、仲谷 結子。
小学校でもパーカは着てたけど、普通にゆうこ、とか、ゆーちゃんって呼ばれてた。
ってそんなことどうでも良いけど。

で、横で私をしかってたのが、青田 夏澄。
かすみは…なんていうか、こう、お姉さんキャラっていうか、姉御肌。

そして

「おー、New・パーカ?ぱーこ。」

「おう、可愛いでしょ」

ちょうど良いタイミングで来たコイツが、上原 月。
たいていの人はココで『うえはら…つき?』ってなっちゃう。
それか『うえはら らいと?』かどっちか。
どっちも不正解。

「何言ってんだ、このおれ、ルナの地味にフードについてる三日月マークの方が可愛いと思わねぇ?!」

「はぁ?意味不明。」

そう、るな。うえはら るな。

女みたいだよね。
でも…それでも私の好きな人。