その場を後にし

圭吾は馬を走らせ暫くしたら紅い装飾をした男を見つけ馬から降り山の方角をただじっと見つめていた





圭吾は馬から降り男へと近づいた



「山など見つめ、どうかしたのですか楠木殿」

「柏木も見たか?桜美家最期の足掻きを」
不適に笑い圭吾へと振り向いた

「・・・はい。誠に美しく目を奪われました」

「フン、お前はそう思うか。
して、儂に何か言いたい様だな、申してみろ」


「では、
楠木殿はこれから此処をどうするつもりでございましょう」


「儂はもう此処に興味など無い。こんな所、お前の好きにすれば良い。用件はそれだけか?」


「有り難く頂戴いたします。用件はこれだけです」


「此処からまた別の場所に発つ。だがそれには一旦浬張に戻るとする。皆長旅に疲れてるからな」

「それなら某も帰るといたします。この度の戦も見事でした。それでは」


圭吾は馬に乗り後に国東も引き連れ去っていった









残された楠木も馬に乗り兵を引き連れ千紫を後にした