――――――身体中が強い刺激により感覚が麻痺しているようだ
もうすぐ死へと近づいてるのか
ああ・・・そっとしといてくれ、自分はもうすぐ死ぬのだから
足音が止まり自分はとどめをさされるのだと思い目を閉ざそうとした
「・・・貴殿の妹君は無事か?」
優しい音程で話し掛けられ目を少し見開き見えたのは緑色の装飾を纏い己よりも少し若いぐらいの青年だった
「・・・申し訳なかった」
青年はか細く呟き次へと話た
「某は貴殿の変わりに此処千紫を必ずしも護ってみせます。この誓いは己の墓まで持って行きます故。
例え楠木殿から何をされても某が、必ず・・・!」
青年はそう言い終わった後に立ち上がり去っていった
秋陰はゆっくりと口に円を描き、まだ近くにいるだろう青年へと小さく吐いた
「た・・・のん・・・だぞ・・・」
秋陰は最期の力を振り絞り右手に力を込め手を空へ向け高く上げた
礼は、前払いだよ・・・西賀の若き者よ
桜美家秘技
「”桜花”」

