浅波は腰にあるクナイを出し武則の方へ投げた
「甘いのぉ」
クナイは武則の後ろにいる男の方へ向かうが男は意図も簡単にそれを防いだ
そして男は武則の心臓目掛けて串刺しし刀を引き抜いた
崩れかけていく武則の姿に浅波は駆け出した。その時二人は攻撃をする素振りをせずただ浅波に道を開けたのでその間を抜け武則に駆け寄った
「っ武則殿!!武則殿・・・!!」
俯せに倒れている武則を仰向けにし話し掛けた
「浅波か・・・」
顔色が青く口と胸辺りから血が流れており忍である浅波は結果がどうなるか嫌でも分かった
「このような姿、情けないのう・・・。楠木本人が儂に攻撃か。儂は、大層嫌われた・・もんじゃな」
苦しそうにながらも微笑む武則に浅波は黙って聞くしかなかった
「見て分かる様に、儂はもう駄目じゃ。次は秋影が、狙われる。頼む、儂とあやつの子を護ってくれ」
「分かった」
浅波は渋い顔をした間々深く頷いた
「もう一つ・・・もう一つだけ願いじゃ。儂を、あやつのいる墓に入れてくれ・・・・!」
「あぁ、分かってる。分かってるよ」
目尻から涙がつたりポタリポタリとこぼれ落ちた
ゴホ、また口から血を吐き出す武則だが顔は変わらず微笑んだ間々、
「ありがとう・・・。
儂はこの国を、
全てを愛して、
おるのじゃ。
友よ、
永く生きるの・・じゃ・・・」
そして武則はゆっくりと瞼を閉じた
瞼は二度と開かれる事は無いだろう
享年四十六歳の若さで武則は亡くなられた
浅波は顔を拭い武則を担ぎ立ち上がった
浅波の周りには武則の首を見せ物にしようと数人の群がる朱、赤、あか
浅波は鋭く目を光らせた
「ふ、俺に勝てるとでも・・・。俺はそう簡単には殺せないよ?ま、そんなヘマはしないけどね。来なよ」
そう吐く姿はまるで
忍ではなく
千紫の侍であった
「甘いのぉ」
クナイは武則の後ろにいる男の方へ向かうが男は意図も簡単にそれを防いだ
そして男は武則の心臓目掛けて串刺しし刀を引き抜いた
崩れかけていく武則の姿に浅波は駆け出した。その時二人は攻撃をする素振りをせずただ浅波に道を開けたのでその間を抜け武則に駆け寄った
「っ武則殿!!武則殿・・・!!」
俯せに倒れている武則を仰向けにし話し掛けた
「浅波か・・・」
顔色が青く口と胸辺りから血が流れており忍である浅波は結果がどうなるか嫌でも分かった
「このような姿、情けないのう・・・。楠木本人が儂に攻撃か。儂は、大層嫌われた・・もんじゃな」
苦しそうにながらも微笑む武則に浅波は黙って聞くしかなかった
「見て分かる様に、儂はもう駄目じゃ。次は秋影が、狙われる。頼む、儂とあやつの子を護ってくれ」
「分かった」
浅波は渋い顔をした間々深く頷いた
「もう一つ・・・もう一つだけ願いじゃ。儂を、あやつのいる墓に入れてくれ・・・・!」
「あぁ、分かってる。分かってるよ」
目尻から涙がつたりポタリポタリとこぼれ落ちた
ゴホ、また口から血を吐き出す武則だが顔は変わらず微笑んだ間々、
「ありがとう・・・。
儂はこの国を、
全てを愛して、
おるのじゃ。
友よ、
永く生きるの・・じゃ・・・」
そして武則はゆっくりと瞼を閉じた
瞼は二度と開かれる事は無いだろう
享年四十六歳の若さで武則は亡くなられた
浅波は顔を拭い武則を担ぎ立ち上がった
浅波の周りには武則の首を見せ物にしようと数人の群がる朱、赤、あか
浅波は鋭く目を光らせた
「ふ、俺に勝てるとでも・・・。俺はそう簡単には殺せないよ?ま、そんなヘマはしないけどね。来なよ」
そう吐く姿はまるで
忍ではなく
千紫の侍であった

