「それはどういう事なんだい？」

五郎は腕を組みをし考える格好になった
「んー。正確には居なくなったかな」

「では居たのは確かなんだな」

「まあね。赤い瞳は珍しいし。余談でこの国の当主の正妻が大層美人で深紅の瞳の持ち主だったらしいよ。その人の子供が千紫の現当主で母親に似て瞳には少し赤みが入ってるのさ。さて本題に戻るけど、もう分かってる様だけど一応言うね。正妻には二人子供が生まれて始めに男次に女が生まれたんだ。だけど女の方は元々持病があったらしく五つぐらいで亡くなったそうだよ。生きてたら大層美しくなってただろうにって聞いたよ。ちなみに女も瞳に赤が混じってるって事。オイラは旦那を信じるけどさ、情報はそれ以外全く無いんだよね」


事を終えた五郎は某を見つめ某がどう動くか行動を見ていた

ふと話の中で一つ気になる事があり聞いてみた
「その亡くなった姫の名前はなんなのだ？」

「美しき羽って書いて”美羽”って名前だよ」

美羽・・・



「ったく気になるならもう一度会った場所に行って見ればいいと思うけど」
呆れながら話す五郎を横に

「いけません。あの領地は立入禁止となっております」

障子の奥から声がした

「え、何時から居たの国東」

圭吾は始めから分かっていた様で障子の向こうにいる国東に話し掛けた
「盗み聞きは良くないよ。入りな隼人」

障子を開けて入ってきたのは圭吾の忠臣な家臣国東 隼人であった

「厠に行ってましたら圭吾様の部屋にまだ明かりが灯してありましたので。
それよりも羽柴、忍であるお前が気配に気づかずにいてどうするんだ」

「つい話に夢中で・・・」

説教が終わった後に圭吾へと向いて
「では話に戻します。あの土地は立入禁止の土地で警備なども強く我々があそこにいけたのは奇跡に近いでしょう。それに次また行けばどうなるかは分かりません」



「某もそう考え事がどうすれば良いか考えておるのだ。だが今一つ、推測を立ててみよう・・・」