桜花の下には緑儀が一人で立っていた


桜が舞い散る中二人の男が緑儀に駆け付けた


「圭吾様、やっと見つけましたぞ!」

茶色の髪に二十代後半だと思われる男と

「そうだよ、オイラ国東にめっちゃこき使われたんだからー」

黒髪に額に布を巻き肩と顔以外肌が出てない変わった服装をしている十六ぐらいの少年だった


「遅いよ二人共。そんなんじゃ家臣としてまだまだ甘いよ。笛、ちゃんと聴こえただろ?」


「あのねー、いくらオイラが耳良くても聴こえる範囲が違うっつーの。オイラじゃなきゃ普通なら無理だからねー」

「圭吾様、どうしたら宿からこの様な場所においでになられたのでございましょう、それでも・・・「フゥ、隼人の説教は懲り懲りだよ」圭吾様!!」

「何か旦那嬉しそうだね。良い事でもあったのー?」

ニヤニヤしながら圭吾と呼ばれる緑儀を見る少年

口に円を書き

「早速仕事だよ、五郎」