静寂する部屋のなか、聞こえるのはリップ音だけ
後退気味の美羽を逃がさないよう光彦は強く抱き締める
何度も角度を変えて口づけをする光彦に美羽はついに彼の胸元を叩く
漸く解放された美羽は余韻で不覚に光彦へともたれかかっていた
肩を上下させ呼吸する美羽の姿は頬を赤く染め潤んだ瞳はぼんやりと眺めるような
呼吸が安定したのか美羽はゆっくりと離れようとする
「・・・嫌、離してください」
美羽を逃がさぬように光彦の手が腰へ回れば二人はさらに密着する形になる。彼の吐息が耳元に掛かれば思わず身震いした
それに気付いたように光彦はわざとらしく息を吹き掛ければ下を向いたままの彼女の表情は見えないがどんな風なのかはだいたい想像つく。
「どうした、嫌なんだろ。逃げればいい」
腰に回る腕の力を抜き、添えるだけの形にした状態にした光彦は楽しそうに美羽を除き混む。
美羽は震える手を握りしめ膝を立て立ち上がり後ろを振り向かずに部屋を立ち去ろうとした。
「嫌、どうして」
「本気で逃げれると思ったのか」
両腕を強く握られ痛みに耐えかねて光彦を睨み付けた美羽は次の瞬間それを後悔した。
朱色の瞳に宿る熱を自身に向ける男に
刹那、光彦の次の行動は早かった。
美羽を引き寄せ熱い口付けをすれば彼女の肩がびくりと反応する。その反応を無視し腰を掴む腕の反対の手で美羽の素肌を暴くように着物を襟を下へと引き下げた。
「以前話しただろう。いずれお前を抱くと。それが、今だ」
そう吐き捨てるように光彦は美羽のさらけ出された白い首筋に唇を落としたのだった。
ちょっと訂正有り、よろしければ表紙をご覧ください。

