木々を抜けて行く中、美羽はただ道を真っ直ぐに進んで歩いていた





そして木々を抜けた場所には









立派な桜花が咲き誇っていた


「やはり、いつ見ても此処は綺麗です」
桜花に近づき腰を下ろしゆっくり桜を見上げた



時を忘れ眺めていた
時折そよ風が吹き美羽の髪を揺るがせていた




「――――その桜花は、貴殿自信の姿をまるで鏡で写した様だね」


美羽は突然声がした方へと振り向いた






目の前には見馴れない袴姿のまだ青年だと思われる人がいた