光彦の唐突な言葉に美羽は眉を下げるのだった
「私は、兄が亡くなったのは知ってますが最期を直接見た訳ではありません」
美羽の言葉に少し考え込んだ光彦だが、次には目を細め蔑んだように美羽を見た
「お前の崇める神は、偽善者だ」
「っ、何故そのような事を申すのですか」
「いいか・・・
お前のとこの神は当主を見逃したんだよ。必要な時には助けなかったのに最後だけ力を貸したんだ」
衝撃的な言葉に美羽は言葉を失った
神の、それも国の神が唯一意志疎通を許される一族を皇朱は裏切ったである
人は神を裏切れない。だが神は人を選び、捨てることも出来る
常識では許されないそれも全ては人の常識であって、神には通用しないのだ
「偽善者とは、考えたものだの」
そこには、先程の五加木の神が二人を見据えるのだった
「千紫の神は偽善者ではない。それは規約なのだ」

