バタリ、
何かが倒れた音にそれは物ではなく人の音であることに美羽は顔が強張る
美羽が今確実に分かることは部屋に来た者が楠木ではなく全くの別人で、尚且つその者は五加木の出であることだった
そして本来その国の者は規律でどの場においても中立に立ち合い各国を行き来する権利を持つのだ
そして美羽も一度だけ五加木の者に出会した事がある。その光景は忘れることはない、最悪な・・・
「一月振りだな。此処にいてどうなるのだ、千紫の姫よ」
突然背後から聞こえた声に美羽は後ろを振り向くのだった
だがしかしそこには壁しかなく、ましてや今美羽がいる場所は人が一人入れるぐらいしかない狭い空間なのだからだ
だから背後から声が聞こえるのは決してあってはならない
あるはずがないのだ
だがそれを覆す存在がある
それは、
「さて、どうしたものか」
身体が壁から飛び出しつまらなそうにこちらを見ている男こそ
神の存在

