父武則と兄秋影が会話をしている中、その会話の張本人美羽はというと










「う・・・馬で来ればよかった」
城から出て城下をも抜け山へと向かって“歩いて”いた

「確かまだ当分先なはず」



何故この様になったのか遡る事数分前を解説しよう
「結局私は関係無かったのでは」
父様がいらした部屋から出て廊下を歩いている途中

「そういえば今は桜の開花時期城の庭も見事な桜だけれども山の桜も大層見事だとキヨが言ってましたね・・・・これは行っても損では無いですね」
ニヤッと口元を上げ早速行こうと思うがまずは自分の部屋へと向かった

途中ですれ違う女中に「嬉しそうで何か嬉しい事でもありましたか?」と聞かれ「秘密!」と返した

自分の部屋へ着きまずは着物を絹から綿へと変えリボンを外し紐で一つに揺んで懐刀と巾着を着物の中に隠した
「これで完璧!移動は馬だとまだ一人では乗れないので仕方ないので歩いて行くしかありませんね・・・」

置き手紙に「午の刻時前には必ず帰って来ます」と書いて部屋を出て中庭の塀から脱出し今現在この様になったのである














この後手紙を見たキヨが慌てて父武則達の元へ駆け付けて行きそれを聞いた二人のした行動はその後、城内全体をまで巻き込んだのは言うまでもない