狛津が落とした紙を拾った美羽の元に浅波がやってきた
「顔色が優れない様だけど本当に休まなくていいのかい?」
「大丈夫です。それに二人の足を引っ張りたくなど無いの・・・。それよりもこの紙ってどの様な物なのか分かるかしら?」
美羽は紙を渡して浅波は渡された折りたたんである紙を開いた
「これは認証じゃないか」
「認証?」
「認証とはね、予約をした者達に紙を渡し依頼する者、される者にと、それぞれ紙を半分にして渡すんだ。そして依頼された者に両切揃ったら依頼完了となるんだ。店により紙に書かれるのは様々なんだよ」
「ならこの紙を無くしたら大変な事になるんじゃないかしら?持ち主はさぞ困っているのでは・・・」
「そうなるね。でも下手に紙の事を人に聞いてはいけないんだ。己の首を絞める事になるからね。そういうのは持ち主が尋ねて来るまで気長に待てばいい」
「そうなの、分かったわ」と言う美羽はその紙を丁寧に折りたたみ大事に懐へとしまった
「さ、仕事仕事」
浅波は美羽の肩を軽く叩いた後に元の場所に戻り仕事をし続けた
風にのり此処まで響く美しい琵琶の音に耳を澄ませ長い髪を手で掻き分け音色のする方へと深く呼吸する
「音はアナタと共に何処に行かれるのでしょうか・・・」
そう呟き、残された美羽もまた仕事へと足を向けたのであった
「顔色が優れない様だけど本当に休まなくていいのかい?」
「大丈夫です。それに二人の足を引っ張りたくなど無いの・・・。それよりもこの紙ってどの様な物なのか分かるかしら?」
美羽は紙を渡して浅波は渡された折りたたんである紙を開いた
「これは認証じゃないか」
「認証?」
「認証とはね、予約をした者達に紙を渡し依頼する者、される者にと、それぞれ紙を半分にして渡すんだ。そして依頼された者に両切揃ったら依頼完了となるんだ。店により紙に書かれるのは様々なんだよ」
「ならこの紙を無くしたら大変な事になるんじゃないかしら?持ち主はさぞ困っているのでは・・・」
「そうなるね。でも下手に紙の事を人に聞いてはいけないんだ。己の首を絞める事になるからね。そういうのは持ち主が尋ねて来るまで気長に待てばいい」
「そうなの、分かったわ」と言う美羽はその紙を丁寧に折りたたみ大事に懐へとしまった
「さ、仕事仕事」
浅波は美羽の肩を軽く叩いた後に元の場所に戻り仕事をし続けた
風にのり此処まで響く美しい琵琶の音に耳を澄ませ長い髪を手で掻き分け音色のする方へと深く呼吸する
「音はアナタと共に何処に行かれるのでしょうか・・・」
そう呟き、残された美羽もまた仕事へと足を向けたのであった

