「枇杷(びわ)の国とは?」
何も知らない美羽は宮火に尋ねた
「枇杷の国とは昔から工が栄えている国で主に琵琶で有名な国だ。琵琶の名手達に琵琶と言えばまず国の名国を挙げられる位だ。又、名前の書きこそは違うが、読みの上でそう付けられたと聞く」
「余談だけど国には珍しく枇杷の国には工だけでなく芸も凄くてね、何でも独特な琵琶の音色を演奏するらしいよ」
「本当、何でも知ってるのね。何だか私だけ除け者にされてるみたいだわ」
二人の話に関心する反面いじらしく話す美羽に浅波は苦笑いをした
「おや、あんた達は枇杷に行くのかい?この店は枇杷に向かう者が立ち寄る事が多いからね。御蔭様で商売繁盛だよ」
話を聞いていた団子屋のおばさんはにこやかな顔で急に会話に入ってきた
「その中にはあの国の琵琶の名手の技術を盗もうとして来た者も大勢いるのさ。まぁあたしが見た限りでは誰一人その技術を盗めれなかった様だけどね。だがね、そいつらはそこで改めて枇杷の凄さを思い知るのさ。あの国の者だけが受け継ぐ事が出来る技術なのだとね。全く可笑しなもんだよ」
「枇杷の国の人々は凄いのですね」
団子屋の話に相槌をする美羽に気をよくした団子屋は彼女の前に来た。この時いるのは美羽と団子屋と数人の客だけであった。浅波は店を発つ為に馬の所にいて宮火はというと二人の話が長くなるので外に出ていた
つまり美羽と団子屋とは一対一の対面である
「別嬪のお嬢さんに善い事を特別に教えてあげよう」
そう言うと団子屋は美羽に近づき耳打ちをした
「あの国にはくれぐれも気をつけるんだよ。なんせよそ者を快く思ってないからね。特に・・・−−−−はね」
美羽は身体を竦ませた。その時に団子屋と目が合う
ゾクリ
内心の焦りを隠す為に笑みを見せ立ち上がった
「お話楽しかったです。代金此処に置いときますね。お団子美味しかったです。御馳走様でした」
「ああアタイも楽しかったよ。気をつけて行くんだよ。まいどありー!」
店から出た美羽に宮火はやっと出て来たのか、の様な顔をしていた
だが彼は美羽の変化にいち早く気づいた
「・・・どうかしたのか由利?」
「特に何も・・・」
だが美羽は素っ気なく返すだけであった
何も知らない美羽は宮火に尋ねた
「枇杷の国とは昔から工が栄えている国で主に琵琶で有名な国だ。琵琶の名手達に琵琶と言えばまず国の名国を挙げられる位だ。又、名前の書きこそは違うが、読みの上でそう付けられたと聞く」
「余談だけど国には珍しく枇杷の国には工だけでなく芸も凄くてね、何でも独特な琵琶の音色を演奏するらしいよ」
「本当、何でも知ってるのね。何だか私だけ除け者にされてるみたいだわ」
二人の話に関心する反面いじらしく話す美羽に浅波は苦笑いをした
「おや、あんた達は枇杷に行くのかい?この店は枇杷に向かう者が立ち寄る事が多いからね。御蔭様で商売繁盛だよ」
話を聞いていた団子屋のおばさんはにこやかな顔で急に会話に入ってきた
「その中にはあの国の琵琶の名手の技術を盗もうとして来た者も大勢いるのさ。まぁあたしが見た限りでは誰一人その技術を盗めれなかった様だけどね。だがね、そいつらはそこで改めて枇杷の凄さを思い知るのさ。あの国の者だけが受け継ぐ事が出来る技術なのだとね。全く可笑しなもんだよ」
「枇杷の国の人々は凄いのですね」
団子屋の話に相槌をする美羽に気をよくした団子屋は彼女の前に来た。この時いるのは美羽と団子屋と数人の客だけであった。浅波は店を発つ為に馬の所にいて宮火はというと二人の話が長くなるので外に出ていた
つまり美羽と団子屋とは一対一の対面である
「別嬪のお嬢さんに善い事を特別に教えてあげよう」
そう言うと団子屋は美羽に近づき耳打ちをした
「あの国にはくれぐれも気をつけるんだよ。なんせよそ者を快く思ってないからね。特に・・・−−−−はね」
美羽は身体を竦ませた。その時に団子屋と目が合う
ゾクリ
内心の焦りを隠す為に笑みを見せ立ち上がった
「お話楽しかったです。代金此処に置いときますね。お団子美味しかったです。御馳走様でした」
「ああアタイも楽しかったよ。気をつけて行くんだよ。まいどありー!」
店から出た美羽に宮火はやっと出て来たのか、の様な顔をしていた
だが彼は美羽の変化にいち早く気づいた
「・・・どうかしたのか由利?」
「特に何も・・・」
だが美羽は素っ気なく返すだけであった

