私は期待しながら体育館へ向かう。



でも・・・体育館には歩がいなくて・・・


「あ、秀維」


「おー、朱莉、真子。

久しぶりじゃん」


朱莉と秀維が話してる間、

私は体育館の中を必死に見渡す。


どこを見ても歩がいない。

部活を休んだ事のない歩なのに・・・



「・・・ねぇ、秀維・・・

歩は・・・?」



そういうと秀維は急に静かになった。


「秀維・・・なにか知ってるの?」


私の変わりに朱莉が聞いてくれた。


「いや・・・俺はあんまり知らないけど、

歩が今日部活に来ない事なら知ってる」


今日来ないの?

一回も部活を休んだ事のない歩が?


「なんでか知ってる?」


「俺もそこまでは知らない、

直接歩に聞いてみたら?

近くの国立病院にいるから」