土曜日。

部活もない。というか、帰宅部。

学校もない。

つまり、自由。

8時という、いつもよりも遅く起きた俺は、リビングで朝食をとる。

母は友達と出かける、とか言ってたな・・・

ちなみに父は単身赴任中だ。

俺の父は・・・・・

ピンポーン

「ん?」

突然の訪問客に俺は首をかしげる。

紗枝の場合はチャイムなど押さず入ってくるが・・・

そうじゃないという事は紗枝ではないのだろう。

土曜日に客が来るのは珍しいな・・

と思いつつ、俺は玄関を開ける。

そこには―

「・・・山崎先輩?」

山崎隼人が立っていた。