「・・・で、どこ捜すか、あてはあるんか?」

俺は紗枝に尋ねる。

「失くなったんは今日学校来てからやろ?てことは学校で失くしたとしか考えられん。だからとりあえず聞き込みや!」

久々に出番が来たからって張り切りすぎやろ。

そう思うが、何をされるか分からない為、心の内に留める。

「何モタモタしてんねん!翔、行くでー!」

犬は犬でいちいちウザい。

「失くしたのお前なんだからもっと真剣に捜せや!」

「え?真剣やで。俺はいつでも真剣や!」

「・・・・・・・」

とまあかなり真剣ではない犬と、探偵気取りの紗枝と俺が向かったのは・・・

生徒会室。

ガラッ

「どうもー!1-A、榊紗枝でーす!」

「いや、ノリおかしいやろ!」

ドアホがかなりのアホっぷりを見せたため、俺はすかさずツッコむ。

しかし紗枝は気にしていない。

「すみません、風紀委員長さんいらっしゃいますか?」

生徒会室にいた人全員がキョトンとしている中、紗枝は喋りかける。

ほとんどが戸惑いを隠せない中、一人が立ち上がった。

「・・・僕ですけど」

そう言い、立ち上がったのは・・・

桃坂高校風紀委員長、山崎隼人。