「…ヒマ」

「俺に言うな」


毎度の様に吐く、もうお約束になっている台詞を何時もの様に俊也に言う。

もうコイツとはかなりの仲だ。
小学校の頃からずっと一緒に居る。
遊ぶときも、悪さをするときも、
学校を抜け出すときも、怒鳴られるときもだ。

腐れ縁ってやつだ。


「何か良い事ねぇかな…」

「そんな毎日良い事あったら人生楽だっつの」

「お前…たまにまともな事言うよな」

「たまには余計だ」


こいつと居ると楽だ。
愚痴もこぼせるし、喧嘩にはぜってぇにならない。

1番俺の中でまともな奴だ。