あ と が き 

意外に思われるかもしれませんが、今回の私のテーマは
【クリスチャンでない者にとって、クリスマスとはどんな意味を持つ日なのか?】でした。
で、ヒントになったのが、幼なじみである曹洞宗のお寺の次男坊の話です。

お寺の子は、クリスマスのイベントをやってもらえません。
ツリーもなし。
ケーキもなし。
サンタさんだって来ません。
子供心に切なくて、ある年に両親に抗議したそうです。
が、そんなの関係ねぇ~!と、一喝されて終了。
しょぼくれて迎えたイブ当日、なんと先代住職であるお祖父さんが、ツリーとケーキを携えて帰宅。
呆れ顔の息子(現住職)に向かって
『なに、難しく考えんでもええ。要は赤ん坊が生まれた日じゃ。赤ん坊の宗旨が違うくらいで目くじらたてるな。』
そうおっしゃったそうです。

私はこの話を聞いて、じつに日本人ぽくていい話だなと思いました。

日本には八百万の神という言葉がありますが、私はこの言葉を宗教というよりアミニズムに根ざした生命礼賛ではないかと考えています。
多神教な一日本人なりのクリスマスの祝い方を模索した結果が、この作品です。
読んでくださって
愛ある感想をいただきまして
本当にありがとうございました。