真っ暗な 森の中は
どこが 空か
どこが 地面かさえ
わからなくて

ぼくは なんども
おでこを ぶつけながら

歩いて
歩いて
歩いて

声のする 方へ


(がんばって!)

(あとちょっとよ)


誰かが
ぼくの せなかを
おしてくれた

やさしく
つよく
つよく


小さな あかり


(がんばって)

(はやく 会いたい…)


ぼくは
ぐっと せなかを
のばして
ひかりの なかに
とびだした



やわらかな ひかり

干し草の
あまい におい

ブルルルル・・・

かおの ながい
大きな 生き物が
ぼくに 鼻息をかける

三人の おじいさん

ぼくを 見つめる
たくさんの目

そして…


あった!

ぼくの すてきな
ハンモック…


髪のながい 女のひとが
ぼくを しっかりと
胸に だいて
ぼくに
ほほえみ かけていた


きらきら
きらきら

すべてが かがやいて

きらきら
きらきら


ぼくは 知ってる
この かがやきを

これは いのち

たくさんの 愛に
照らされて
いのちが かがやいて
いるんだ


ぼくは
ぼくが いま 持っている
この しあわせな
気持ちを

世界中の
すべての ひとに
伝えたい

…そう 思った