「歩夢暇そうだから使っていいよ~じゃ!」
葉月はそう言って荷物を持って居なくなった。
「……なにやればいい?」
「この順番にホチキスで止めて」
黙々と作業をしていた。
「……よし、終わった」
長月は伸びをした。
「ありがと、助かったよ~」
うちは軽く言って紙を一組へ持っていこうとしたら、
「馬鹿、男が目の前に居てなんで頼らねぇの?」
そう言って長月は紙を持ってくれた。
「行くぞ」
去年までは身長差は3cmしか無かったのに、今はもう差がたくさんある。
それに声変わりして、声が前より低くなった。
「長月、身長なん?」
「今159cmかな」
うちがいま、152cmだから、7cmも差がある。
「水無月は?」
「130」
「嘘だろ」
「当たり前」
ぶっきらぼうでツンツンな会話。
でも、それがなんだか
くすぐったくて。
愛しかったの。

