体育祭終わり。

優勝は四組、準優勝、応援団賞は三組だった。



帰り道、たまたま如月と会ったから一緒に帰っていた。


「師走、今回頑張ってたね」

「そうか…?」

「かっこよかったよ」

「お世辞をどうも」

「お世辞じゃないから…!」


如月は足を止め、俺の前に立ち俺の顔を見た。

「なんだよ……」


「師走はかっこいいよ…うち、そんな…師走が………好き」



如月は、顔を真っ赤にさせて言った。


「えっ……」


「好き……ッ」


如月は俺に抱き着いてきた。

「きっきさら……」


言いかけで如月は俺の口に指を当てた。


「好きじゃ、ないって、言うんでしょ
そんなの、聞きたくない」


「……好き、ではないかもだけど…お前を好きになりたいから…」


俺は、嫌な人間だ。


如月を利用して水無月を忘れる。



「じゃあ、付き合ってね、空海」


如月は強引に唇を重ねてきた。


「ッ……」


正直、好きじゃないやつとのキスは気持ち悪い。


けど、これが俺の選んだ道。


頭から水無月を消すために…。


そうして、俺は如月と付き合うことになり、夏休みを迎えた。