「だったら知ってるでしょ!!!!! お父さんが わたしのせいでこんな弱小水泳部の監督なんてやってるの!!」 傷つけられる前にこっちから逃げてやる。 これが、15歳のわたしが知っている…精一杯の自分を守るための術。 ドンッ! 両手をいっぱいいっぱい伸ばして杉本君の胸を押す。 意外と簡単に抜けだせた。 なんなのあいつ… サイテー。 これが、テットの第一印象…――