「えっ…えぇ!?早すぎ!!」





おしりを持ち上げようとしていたんだけど…





光太郎くんがもの凄い速さでみるみるビーズを通していくもんだから、目が離せなくなった。





そのペースの速いこと…。





「どうしてそんなに出来るの?家でもやってる?」






『別にわざわざやらねーよ!!
ただ…うちはオヤジと2人だから、こういうのはガキん頃から自分でやってきた!』





テットに聞いた話だけど…




光太郎くんのお母さんとお父さんは、光太郎くんが小学校に上がってすぐに離婚したらしい。





その当時、光太郎くんには、生まれたばかりの弟がいて、
弟はお母さんに、光太郎くんはお父さんに引き取られたんだって。






光太郎くんとは、私がやんちゃばかりしていた中学時代。





お父さんが私を更正させるために、自らが勤務し、監督を勤めるS中学水泳部のマネージャーというか、雑用係をやらされたことから知り合った。







『よし、できた!!』





戻ってきたクマちゃん。






「ありがとう…

ププ…プッ……」






『ん、あぁ??
ナニ笑ってんだよ〜!!』