窓際の席で、
西日を浴びながら日誌の続きを書く美羽。






俺たちは机をはさんで向かい合っている。






つながっている美羽の小さな手は柔らかくて、かわいくて、俺のゴツゴツした手とは大違いだ。








「なぁ、どうして本番はダメなの?」






『…‥………//』







美羽の、人形みたいにクリッとした目が一瞬だけ俺に視線を送ってからそらされる。









「あぁ!!
まさか おまえ、忘れられないヤツがいる。とかじゃないだろうな!?」








『ハハ…。

うーん、まぁ…そんな感じ?』










マジかよ…







俺がそいつを越えられねーからダメなんかよ!






なんか腹がたつ。






知らねー ヤローに嫉妬する。







チュッ。
美羽のおでこに軽いキス。





『なっ//なによ?急に…』






この真っ赤な顔した美羽も。




ちょっと強気な美羽も。




危なっかしい美羽も。








今は全部俺のだかんな!!






この手は絶対にはなさねー!!!








【side*テット】-end-