テットの切れ長の目が、

哀愁を漂わせながらほそくなる。








「えっ、返事……うん。いいよ//」










『マジ!?



………はぁ〜〜〜』








「えっ、ため息?」









ギュッと力のこもっていた腕がゆるめられて

ダラリとわたしの肩でうなだれるテット。










『やっべー…。

スゲー嬉しい。


美羽が俺の彼女なんて……ありえねぇ』








小さな小さな声だったけど、ちゃんと ぜんぶ聞こえたよ?










テット…
ありえないのは、わたしの方だよ。










みんなの太陽みたいなあなたを、


わたしなんかが独占していいわけないよ。











誰からも必要とされないわたしが、


みんなから必要とされているあなたを…――。











わかっているのに告白を断れなかったわたしは…


















…――ズルイ女。