教室のドアに手を伸ばしたけど、





それ以上は前に進めなかった…――。






「離して…」





『だめ、離さない…』





背中からあったかい体温が伝わってくる。





『美羽…』





背中からギュッと抱きすくめられているわたし。





やだ//


耳元でささやかないでよ…



優しくわたしの名前なんて呼ばないでよ…





「テット…//だめ、離して」





頼っちゃうよ…





守ってもらいたくなるよ…