『テット〜誰だよ!
紹介しろよ〜〜〜〜〜』
後ろから首をしめられている杉本君。
『うっせ〜な。
教えねーよ!』
『なにおぉぉぉぉう!!』
桜の木にわたしを押しつけたときの力強い、男っぽい雰囲気はなくて…
無邪気に笑ってる子どもみたい。
だから、
つられて笑ってしまう。
『なにやってんだよお前ら〜〜〜』
隣のクラスからも男の子たちがゾロゾロやってくる。
あっという間に、杉本君の周りは友だちでいっぱいになった。
これがこの人の魅力。
人を惹きつける力。
杉本君がつくりだす空気は温かくて、ついつい長居したくなる。
ゆずちゃんもいつの間にかお腹を抱えて笑ってるし、
この人の側は、居心地がいい。

