愛なんて…

「まぁ、サヤカの前で昔の話って…あんまり気が進まねえが…

俺がまだサヤカのモノになる前ってなァ、ケンカも女も来るモノ拒まずヤリたい放題だっただろ?

喧嘩三昧で、ツバキにも嫌われてるって思ってたし・・・オヤジ達は本気で避けてたし・・・俺なりに寂しく思うときだってあったワケよ・・・・・」

中学の時のコウ兄は、誰も抑えられないほど荒れていて・・・小学生の私は怖くって・・・話すことも、顔を合わすことも出来なかった。

両親も問題ばかりおこすコウ兄のせいで泣いてばかりいた・・・

「人恋しいときって・・・愛がないsexでも一時の温もりってヤツ?感じっちゃたりするんだよなぁ・・・もちろん、愛するsexを覚えてしまうと・・・もう無理だけどな・・・

不純な行動かも知れねぇけど、家族でも、親友でも仲間でもない誰かに・・・一瞬でも辛いことも悲しいこと何もかも忘れるくらい・・・甘い時間に酔いしれても、誰にも迷惑かけないんじゃねぇ?」

そんなこと・・・熱弁しても8割の人は間違ってるって・・・言うよ・・・きっと・・・

「残酷かも知れねぇけど・・・・・・ツバキ、もうタクマはお前を抱きたくても抱けねぇ・・・愛したくても・・・側にいないんだ・・・

タクマの事を死ぬまで想い続ける事に文句は言わねぇ・・・けど、その気持ちのせいで、お前が一生、恋もせず・・・結婚に憧れることなく・・・ガキが欲しいとも思わずに年を取るようなら・・・俺はタクマを恨むぞ・・・

それにきっとタクマはそんなこと願ってない・・・今って時は二度とないんだ・・・今のツバキをさらけ出せよ!」

何だか真剣なコウ兄の姿が笑えた・・・

「プッ・・・フフッ、コウ兄・・・笑え・・・って、おかしいなぁ・・・なんで、なみ・・・グズッ・・・」