「困ったな、このプリント早めに渡したいのに…」


先生が頭を掻きながら呟く。

私はそれを黙って聞いていた。


「…あの、それ届けましょうか?」

「え?いいのか?」

「はい、家知ってるんで」


先生は助かったと言って私にプリントを手渡した。

そうして私は職員室を後にした。