髪をバッサリ切ってしまおうと思ったのは、つい昨日の事。


これはいわゆる“反抗”と言うものかもしれない。


そう思うとムズムズして仕方がなくて自然と口元も緩んでしまう。


“意外とやるじゃない”という気持ちと、

“思ったより似合ってるじゃないの”という気持ちが入り混じった

何とも複雑で他人から得たような感情だ。



ポケットから携帯を取り出して
無意識に押した番号を見て一瞬指を止めた。


言ってやろうか、

いや、


明日見せて驚かせるべきか。



悩みに悩んで携帯は結局元の定位置に戻った。