もえから不思議な忠告を聞いてから1ヵ月後。

もえの話が本当になった時がきた。
いつも通り部室で作業をしていると、
 「じゃあ、みんな始めようか。」
と美波が声をかけた。
私ともえ以外は隣の部屋に行った。
しかし、よく見たら私たち以外にも隣の部屋に行ってない子がいた。
1年生の女の子だ。
私はもえに名前を聞いた。
 「ねぇ、あの子の名前、何?」
 「あー、あの子ね。何だっけな。確か、竹下花って子。」
花ちゃんかぁ。
そう呟いて、その子に話しかけた。
 「花ちゃんは隣の部屋に行かないの?」
いきなり話しかけられたのでびっくりしたのだろう。
手にしていたプラスチックの花瓶が落ちた。
 「え・・・あ・・・いや・・・ちょっと。」
花は落ちた花瓶を拾いながら、おずおずとした口調で答えた。
その時、美波が声をかけた。
 「花、ちょっとこっち来て。
  清來ちゃんたちもおいで。」
私たちも隣の部屋へ移動し、その後ろから花がついてきた。
 「じゃあ、花はそこ。もえたちはこっちね。」