狙われし王女と秘密の騎士


「とりあえず、変なことに巻き込まれる前にこの町からは早々に離れたほうが良さそうだな」


カイルがそう呟いて部屋に戻ろうと立ち上がる。
そして、窓からふと部屋を見て動きが止まった。


「おい、お頭。シュリはどこだ?」
「んぁ?そこに寝て……」


後ろから着いてきたお頭は中を覗き込んで言葉に詰まった。部屋の中を見るとそこは人の姿はなく、もぬけの殻 だったのだ。


「……ねぇみてぇだな」


お頭は額に手を当てて空を見上げた。


「…あのバカ」


カイルはハァとため息をついた。
お頭が部屋から出たあとにこっそり抜けたしたのだろう。


「お頭。俺捜してくるから、部屋で待ってて。二人で出て、行き違いになっても良くないし、あいつの行きそうな所は検討がつく」
「了解。もし先に坊主が戻ってきたら説教しとくぜぇ」


カイルはシュリの行きそうな所が予想できたのだ。
すぐにわかった。エルシール国王がいる牢を探しにいったのだと。