カイルは目の前に広がる夜の町を見つめる。
「変だな。明らかに町の人みんながわざと噂を大きくして聞かせているかのようだ。国王がこの町にいると噂し、目を向けさせようとしている」
「そうかぁ。そうだよなぁ」
お頭は残念そうに唸り声を出した。
「噂を聞き出してからカイルさんの表情が険しかったし、なんか変だと思ったんだよなぁ~…」
「たぶんこの町はダミーだろうな。反逆者を捕まえるか、または本来の真の場所から欺くための。ここに国王はいない」
カイルの言葉にお頭は悲しそうにうなだれた。
やはり多少期待したぶん、残念な気持ちは大きい。



