「あのさ…前田さんが妹に似てるとかそういうのは一切なしで言うからね」
わたしは創君の強い視線にひきつけられました
「俺…前田さんのこと好きなんだ」
「…!?」
「前田さんがね、全部好きなんだ」
「えっ…ちょ、ちょっと待って!!…それ、本当!?…だって、だって、だって…」
創君はあのまぶしい笑顔で言いました
「嘘じゃないよ」
「…!!」
熱くなる頬はもう止められなくてわたしは思わず創君の手をぎゅっと握りしめていいました
「わたしも創君のことが大好きです」
創君はそれを聞いて吹きだしました
「…『大』つけてくれるんだ」
わたしはさらに赤くなっていいかえしました
「なによ!?悪い??」
「いや、嬉しい。」
見ると創君も顔が赤くてわたしたちは互いを見て笑いあいました
「ねぇ、前田さん。下の名前で呼んでもいい?」
「別に…どうぞ」
「………」
創君は困った顔をして止まっていました
「…千都よ」
「千都、大好き。」
「ありがと」
「…大好きって言われてありがとってなんか変じゃない?」
「うるさいなぁ!」
「わわ、千都が怒ってる」
創君は楽しそうに笑いながら叫びました
創君。
これはわたしが初めて付き合った彼氏の名前です
世界で一番輝いている大好きな人の名前です
ずっとわたしのことを見ていてくれる大切な人の名前です
創君、ありがとう
千都編-fin-
