「やっと二人っきりになれた。
もう…我慢限界でさ……
早く未来を抱きしめたかった。」


「私も・・・・」


海が真っ赤に染まるのを見ながら
いつものような
甘いキスを楽しむ。


「ね?」


「うん?」


「未来…このままはぁくんの
ものになりたい……」


「俺なんて未来の何倍もそう思ってる。」



「キスだけじゃ…
もう………」

本当に切ない
何も知らないけど
きっとこのじれったさが……
性欲ってものなのかもしれない……


「願掛けしてるから……」
わかってる


「バカ…そんな願掛けするな」
私はそう言ってはぁくんの
高い鼻をつまんだ。


「未来が大事だから……
そればっかになりたくないんだ……
俺だって健全な青年だから
ほんとはなんてバカな願掛けをって
呪いたいこともあるけど
俺らさ……お互い大事にしよう。
心がつながってる
だから絶対に裏切らない……
体は裏切るけど心は裏切らないんだってって
同じクラスの正平が言ってた。」


「すごい言葉ね~」


顔を見合わせて笑った。