「忘れ物はない?」



ママがオロオロしている。



「ないよ~」



「未来はいつの間にか
大人になって
手がかからなくなっちゃって
寂しいわ。」



「昔は言ってたじゃん。
肇を見習いなさいって~」



「そうだけど・・・・・
身体に気をつけてね。
毎週帰ってきていいから
それから…
ママが行ってもいいし…」



パパは無言でこのやり取りを見てる。




はぁくんファミリーが出てきた。


「未来 いよいよだな。」

はぁパパが私の頭を撫ぜた。


「うん、頑張ってきます。」



はぁママがうちのママの
肩を抱いて


「未来 立派になったね。」
と言った。



「じゃあ行くね。」



「車出すぞ。」
パパがようやく口を開いた。



「いいよ~
いろんなとこみながら
行くから大丈夫。
ついたら連絡するし~」



「そっか・・・
じゃあ いってこい」



パパが優しく背中を押してくれた。