帰ってきて
本当はすぐに開きたかった。


ノート


何が書かれてるのか
知りたくて
何度も葛藤しながら
引きだしにしまっては
出して


その繰り返し……



「今 読んだらきっと
明日の挨拶めちゃくちゃだもん…
先生じゃなくて
翔くんになっちゃったら……
生徒代表の意味がない……。
全部終わってから
ゆっくり見るね……。
明日は田岡先生と
生徒会長 中野未来 として
見送るから……
私が最後までちゃんと
言えるように……
そばについていてね。」




先生と生徒



私はあいさつ文を朝まで
かかって考えた。


翔くんが希望と夢を持って
選んだ教師という
職業の花道を


私が飾ってあげるんだ………。


明日は生徒



明日は…先生として…
見送るね……


一睡もせず 午前中から学校に行き
先生たちとつめた。


夕方からの式に
間に合うように……



私は集中する………。