ソファーにきれいな人が
座っていた。



 あ…樹理…



樹理はやつれた顔で
私に頭を下げた。



「ごめんなさい・・・。
私のことで心配かけて…。
わがままに巻き込んで…ごめんなさい…」



長い髪が揺れた。



本当にキレイだった。
テレビで見るより何倍もキレイだった。



翔くんのモトカノ


そう言う目で見ると
なんだか複雑 ・・・・・・


だけど私はあたしだよね……


薬指の指輪がキーっと
きつくなった気がした。



私は樹理に
頭を下げて翔くんのいる家を
後にした。



翔くんの撮ってくれた
写真とノート


そして指輪を持って……
家に戻って行く……