野菜の準備を私がして
ご飯炊きを翔くんがした。


「食べるぞ~~~」


炭が真っ赤に燃える
網の上で

柔らかそうな肉を焼いた。


あのキスで心のもやもやが
吹っ飛んだ気がして
私は元気一杯だった。


「またどこか連れていってね。」


「うん。
今度は秋かな・・・
少し寒いけどやっぱ肌寒い頃の
キャンプがいいよ。」



「今度はどこにしようかな~」


キャンピングガイドを
めくりながら
翔くんと一緒の旅を想像する。



周りは少しづつ人が増えたけど
まだシーズン前もあってか
静かだった。



「片づけたら温泉入ってくるか?
帰り花火でも見てさ~」



「温泉?やった~ぁ~」



「その代わり風邪だけ
ひくなよ。」


「大丈夫だよ。翔くんがいるから~」


翔くんが微笑んだ。


 好き…他の人に負けたくない……
 未来以外の人に惑わされないで


自分勝手な自分が暴走する


こんな気持ちもやっぱり初めてだった。